だいじょうじ

大乗寺


名称
大乗寺
よみ
だいじょうじ
所在地
金沢市長坂町

大乗寺は、もともと現在の野々市市本町1丁目付近にありました。富樫家尚[とがしいえひさ]が、永平寺から徹通義介[てっつうぎかい]を招き、永仁[えいにん]元年(1293)に加賀国最初の禅寺として開かれ、富樫氏の一族が寺領や資財などを寄進し、寺院の運営に当たりました。
天正[てんしょう]8年(1580)に織田信長軍が一向一揆勢を攻めたとき、兵火によって寺院は炎上したともいわれ、野々市での大乗寺の記録はわからなくなります。
江戸時代には加賀藩前田氏の庇護[ひご]のもと、金沢城下縁辺の木新保[きのしんぼ]に寺地を得ましたが、後に家老本多[ほんだ]家の菩提寺として金沢市本多町に移っています。現在の金沢市長坂[ながさか]町に移転したのは元禄[げんろく]10年(1697)で、富樫氏ゆかりの寺宝が数多く残されています。